71.アブないかえりみち

アブナイかえりみち

山本孝 2013.3 ほるぷ出版

 

吾子ハマリ度 ★★★★★
親の偏愛度  ★★★★☆
うちで活躍した時期 4歳~
学校からの帰り道が、空想で大探検になる、という一冊。「~こうえん」「~おふろやさん」という続編があり、コンセプトは同じ。小学生のとき大なり小なり必ずやっただろう妄想遊びを形にしていて、しかもこの絵本が面白いのはそれを一緒に楽しみつつ客観的に眺めたときに帰り道の「それ」をあんな大事の難所に仕立てていたのか、という種明かしで笑えるところで、そこがまた帰り道という小さな世界を大きな世界に仕立て上げる子ども遊びのよさを追体験できるスパイスになっている。
五人組が登場人物なんだけど、そのキャラづけされた各人のリアクションがいちいちなるほどねなのと、なにより、その妄想に過ぎない探検妄想を共有できている五人組、というのが、とてもいいなあ、とまぶしく思わせるのです。そうだよね、妄想を同じ強度で共有できるのが友達なのかもね、と思わず目を細めてしまうのです。