81.あいうえおんせん

あいうえおんせん

作 林木林 絵 高畠那生 2013.11 くもん出版

 

吾子ハマリ度 ★★★★★
親の偏愛度  ★★★★☆
うちで活躍した時期 3歳~
「言葉系」絵本のなかでも、わりと王道っぽいのが「あいうえお作文系」ではないかと思う。あいうえおで文章をつくる、あるいはあるテーマの元にあいうえおで文を提示する。この系統でうちで一番ヒットしたのがこれ。あ行、か行ごとに、テーマの決まった温泉の絵が見開きで描かれ、そのなかにあいうえおの文章がちりばめられる。おはなしおんせん、どろどろぶろ、すいちゅうおんせん、などなど、とにかく発想がエキセントリックなところが幼児の心にヒットした要因なのかな、と思われます。「おいおい」と突っ込みたくなる奔放さが魅力。かつ、見開きの絵が書き込まれていて、「こんなところに」という絵探し系の楽しみ方もできて、何度も楽しめる一冊。
他には、石津ちひろ先生の『あひるがいちわ』のように七五調も取り入れたリズムのある短いもの、『あいうえおおかみ』はあいうえお作文としての完成度が高いものなども楽しい。

あひるがいちわ (あいうえおの絵本) あいうえおおかみ (えほんひろば)

変わり種として印象に残っているのは『アイウエ王とカキクケ公』。基本的にはファンタジーのお話が語られていく絵本なのだが、そこに順々に「アイウエ王」とか「カキクケ公」といった五十音に則ったものが登場していく、という技巧的な一冊。

アイウエ王とカキクケ公 (童心社の絵本 20)