70.はじめてであうすうがくの絵本

はじめてであうすうがくの絵本1 (安野光雅の絵本) はじめてであうすうがくの絵本2 (安野光雅の絵本) はじめてであうすうがくの絵本3 (安野光雅の絵本)

安野光雅 1982.11 福音館書店

 

吾子ハマリ度 ★★★★☆
親の偏愛度  ★★★☆☆
うちで活躍した時期 3~5歳
これを吾子に与えてみたのはたぶん3歳のころで、正直に言えば早かったと思うというか、この内容を今も覚えているか、何某かの身になっているかというとそうではないとは思うのですが、これを与えたときに吾子がかなり集中してはまっていたし、シリーズの別の本が読みたいかと訊くと読みたいと答え、ではと与えるとやっぱりひとしきり集中して眺めていたのでありました。数字をそれほど使うことなく、あくまでイラストと図によって、そしてメルヘンな雰囲気によって、「数学的な考え方」の中へいざなってくれるというか、その不思議さを体験させてくれる、という安野光雅さんの魔法があるのだろう、と吾子を見ながら思ったものでした。ちょっと上級者向けになるのかなと思われる、「美しい数学」シリーズも同様でした。なんも残ってないだろうけど、「なんか変なことが書かれている」くらいに興味をもって見ていたのが、傍で見ていて面白かったのを覚えています。

10人のゆかいなひっこし (美しい数学 1)壺の中 (美しい数学 4)赤いぼうし (美しい数学 5)3びきのこぶた (美しい数学 6)ふしぎなたね (美しい数学)

もう少し大きくなって、5~6歳時に与えたのが以下の本で、これは子供が大好きな「仕掛け絵本(見開きに沢山ポケットがあり、それをめくると情報や違う絵が現れる)」のギミックによって、もう少し学校的に算数の基本的な考え方を体に入れられるようにデザインされている絵本で、これもたまーにもってきてはめくったりして見ている。

けれども、安野光雅さんのこのシリーズにある、数学の考え方にある、匂いとかセンスオブワンダーのようなものは稀有なんだなあ、とも振り返るのであります。あっという間にめちゃくちゃでかい数になる、みたいなのが可視化されていく、みたいなセンスオブワンダーは、身体感として大事な気はします。もちろん、吾子にそんな匂いをしっかり覚えているかというと、いないとも思っているのです。