99.1ねん1くみの1にち

1ねん1くみの1にち

川島敏生 2010.8 アリス館

 

吾子ハマリ度 ★★★☆☆
親の偏愛度  ★★★★☆
うちで活躍した時期 4歳~
「小学校に入る、通いだす」ことをテーマにした絵本も、実はその時期になって目を凝らすといっぱいあるものだなと思いますし、概ねにおいて「小学校って怖くないよ」という親も求めているメッセージを代わりに伝えてほしいという絶えないニーズに応えるものだからだと思うのですが、私はそうしたフィクションや絵本より、写真で実際のあるクラスの様子を定点観察したこの本がいちばんいいと思いました。「友達ができるよ」みたいなつくり話よりも、写真家の面白がった目線で眺める実際の様子のほうが、ずっと小学校のことがよく分かるし、親近感がわくように思うのです。実際、親もうっかり「小学校って楽しいところなんじゃないか」と思ってしまうほど、この本は小学校という場所をチャーミングに思わせてくれるのです。幼稚園児だった吾子も、教室にいる男の子女の子についた吹き出しを面白がり、小学校という未知の場所を知らないワンダーランドのように疑似体験していました。

「小学校」をテーマにした本を、という人にお勧めしたい一冊。