18.おみせやさんでくださいな!

おみせやさんでくださいな!

さいとうしのぶ 2016.4 リーブル

 

吾子ハマリ度 ★★★★★

親の偏愛度  ★★★★☆

うちで活躍した時期 0~5歳

いろんなお店屋さんを、そこで売られる品物をテンポよくつなぐ言葉で紹介していく、という一冊。これもひとつの勢力であるお店屋さん系の代表格のような一冊だと思うけれど、じつはそれだけで終わっていないのがこの絵本の密度の凄いところで、各お店の書き込まれたすごい密度の内観は、じつは隠し絵系でもあるのだ。何度も読むうちに、「あれ、これ、別のお店にもなかった?」「あれ、この子、別の店の頁もいなかった?」とひとつひとつ気づいていくと、何度も見た頁が突如隠し絵探しに変貌し、その隠し絵発見をしていくと、じつは通しでひとつのお話が展開していたのだ、と最後には気づくことになる。驚愕するのは、そのことが一切記載されていない、読み手が気づけば気づける、という仕立てになっているところ。何度も読める、読めば読むほど見るところが増える、楽しみ方が多すぎる、恐るべき密度で耐久性がすごい、長く楽しめる小さくて大きな一冊。

追伸)6歳の吾子と、この本と同作者の『しりとりしましょ!』を使って、後者で登場する食べ物が、この本のどのお店に売っているか、という遊びをしました。こんな遊び方もあるのか、と面白かったです。